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1 オートバランス位相反転回路

オートバランス位相反転回路を,図1に示します.
図 1: オートバランス位相反転回路
\begin{figure}\input{figs/sch}
\end{figure}
1 (a)の回路は, 当初RCAから発表された回路で, 通常, R1 = R2$ \le$R3 とします. V1にとって,ほぼ R1 が負荷となるため, この値をあまり小さくすることはできません. 出力管にとっては, R1 +2R3 がグリッド抵抗となるので, R1 の値を通常のグリッド抵抗の許容値の1/3にしなければなりません.

1 (b)の回路は, 後に使われるようになったもので, Rg として通常のグリッド抵抗を使い, V2への入力としては,比較的高い(1 MΩ 程度)の抵抗を使うことによって, 前述の問題を回避しています.

これらの位相反転回路では,V1は通常のカソード接地増幅器として動作しています. V2には,R2 を通して,P-G帰還がかかっています. ここでは,V2に注目し,その利得を計算することにします.


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Ayumi Nakabayashi
平成19年11月17日