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4 アプリケーションによる違い

ネット上では,PowerAMPの音が悪いとの意見が出ています. この原因の一つとしては,PowerAMPをインストールした状態では, TrebleとBassのトーンコントロールがONになっており, しかもTreble, Bassとも最小になっていることが挙げられます.

それ以外にも,PowerAMPのほうが他のアプリよりもレベルが低いという意見もあります. そこで,こういった違いがあるかどうかを調べてみました.

4.1 周波数特性

IS11Sにプリインストールされているミュージックというアプリケーションでは, デフォルトで「標準」(グラフではMusic STD)というイコライザが掛かっています. これは,60Hzと15kHzを強調した特性になっており, いわゆるドンシャリになっています. 電車などの移動中に聴くには,こうした特性のほうが良いのかも知れませんが, これがデフォルトとなっているのはいただけません.
図 6: 再生アプリケーションによる周波数特性の違い
\includegraphics{IS11S_freq_by_appli.ps}

イコライザを「フラット」(グラフではMusic Flat)にすれば, PowerAMPもミュージックも全くといって良いほど同じ特性になりました.

4.2 エンコーディングによる周波数特性の違い

MP3のエンコーダはLAMEです。
図 7: エンコーディングによる周波数特性の違い
\includegraphics{IS11S_freq_by_enc.ps}
MP3 192kbpsおよび128kbpsでは、ややレベルが下がるようです。 MP3 128kbpsの場合は16.4kHz以上、 MP3 192kbpsの場合は18.5kHz以上の信号がカットされているようです。 アプリケーションによる差はないようです。

4.3 歪率

1kHzの歪率についても調べてみましたが, PowerAMPとミュージックで違いはありませんでした.


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Ayumi Nakabayashi
平成24年1月18日