PDFバージョンはこちら(298kbytes)からどうぞ. 私が初めてデジタルマルチメーターを購入したのは大学生の頃で, 一番安価だったSOARのものを東洋計測器で一万円程度で購入しました. 最近はSANWAのPC510をメインに使っていますが, 電池の電圧などのちょっとした測定には大げさで, つい最近までSOARも使っていましたが, 30年以上使ってきてとうとう表示が出なくなってしまいました.
そこで小型のマルチメーターを探してみました. これまでは秋月電子通商扱いのものを候補に選んでいましたが, ネットで探すと中国製の安価なものが多く出回っているようです. その中から大きさと精度が手頃なZT109を購入してみました. 同じモデルがさまざまなブランドで出ているようです. 購入したものはURXTRALというブランドのものです.
数〜数十mAのレンジがなく,電流測定はやや弱いのですが, 電流を測定することはあまりないので, 実用的には問題ないと思います.
ZT109に付いてきた予備の単4電池の電圧を測定しました. PC510は1.664V,ZT109は1.665Vを示し,ほぼ同じ値であると言えます.
Analog Discovery 2から振幅2Vと200mVを出力させ, PC510とZT109のオートレンジで電圧を測定しました.
PC510は仕様上20kHzまでの測定値を規定していますが, 50kHz程度までは実用になりそうです. ZT109は1kHzまでとなっていますが, かろうじて2kHzまでは使用できそうです.
オーディオアナライザーから400Hzの正弦波を出力させ, PC510とZT109のオートレンジで電圧を測定しました.
2mVあたり以下から両方共指示値が大きくなりますが, 十分な精度があるように思えます. ノイズを拾っているのかもしれません.
1%の抵抗で構成したヘッドホンアンプ測定用のダミーロードを測定しました. テストリードの抵抗補正は行っていません.
テストリードの抵抗約0.2 が加算されるため, 低抵抗測定時に大きめの指示となりますが, 両者にほとんど差はありません.
テストリード等で数十pFの静電容量があるため, 1nF以下で指示が大きくなりますが,それ以外では 両者にほとんど差はありません.
50Hz (茶,赤)では,デューティー90%以外は1%以下の誤差で測定できています. 特に,高調波の少ない三角波は正確に測定できています.
400Hz (オレンジ,黄)では,ZT109は周波数特性が劣るため, 三角波以外では数%の誤差が発生します.
以上より,商用周波数程度であれば, ZT109でも正確に実効値を測定できることがわかります.
当初,この測定はWaveGeneから波形を発生していましたが, オーディオインターフェースで直流がカットされているため, 方形波にサグが発生するのと,ギブス現象似より理論値と合わなかったため, 直流まで出力できるAnalog Discovery 2を使いました.
この文書はLaTeX2HTML 翻訳プログラム Version 2008 (1.71)
Copyright © 1993, 1994, 1995, 1996,
Nikos Drakos,
Computer Based Learning Unit, University of Leeds,
Copyright © 1997, 1998, 1999,
Ross Moore,
Mathematics Department, Macquarie University, Sydney.
を日本語化したもの( 2008 (1.71) JA patch-2.1beta1.13 版)
Copyright © 1998, 1999,
Kenshi Muto,
Debian Project.
Copyright © 2001-2011,
Shige TAKENO,
Niigata Inst.Tech.
を用いて生成されました。
コマンド行は以下の通りでした。:
latex2html -no_math -html_version 4.0,math -split 3 -local_icons -show_section_numbers -antialias zt109.tex.
翻訳は ayumi によって 2018-05-08 に実行されました。