私は,差動プッシュプルでもA級シングルの2倍近く(予想では約1.9倍)の出力が得られるという仮説をたてました. このドキュメントでは,この仮説を作例で検証すると共に, 各種出力段の最適な条件の設定過程と, その時の真空管の動作状況を示していきたいと思います.
書籍等では,A級シングルとA級プッシュプルを同条件で動作させた例をあまり見かけないことですし,貴重なデータが得られるのではと思います.
このドキュメントでは,出力管として 6CK4を用いていきますが, この真空管はARITOさん(ホームページはhttp://www1.odn.ne.jp/˜ces58160/)のご好意により使わせていただいているものです.この場を借りて,感謝の意を表したいと思います. また,掲示板の議論において,ARITOさん,上條さん,渋谷@山奥さん,鱸@日野さん,にしむらさん,ぺるけさん,善本さん(五十音順)らから貴重な意見をいただき,このドキュメントに反映させていただきました.