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周波数特性は,シングルトーンスイープ信号をWAVで転送し,
NW-A847の出力レベルを一定の時間間隔で測定して作成しました.
負荷が8Ωの場合は,100Hzより下が出にくくなります.
また10kHz以上もやや減衰しています.
負荷が15Ωになると,高域はほぼフラットになりますが,
低域はやや減衰します.
68Ω以上の負荷では,ほぼフラットな特性となりますが,
高域が上昇ぎみになります.
しかし,一般的なディジタルアンプほど負荷による高域の特性の違いが見られません.
電流注入法でヘッドホン端子の出力インピーダンスを測定しました.
A847からは約60Ωのインピーダンスが負荷されているように見えます.
100Hzから10kHzの範囲で出力インピーダンスは5Ω以下となっていますが,
低域端,高域端で出力インピーダンスが上昇しています.
ソニー純正の映像/音声出力ケーブルWMC-NWV10を接続すると
本体のボリュームは操作できなくなりますが,
イコライザはかかったままです.
イコライザなしで20kHzにおいて1.5dB程度の減衰があります.
クリアベースは,55Hzあたりを持ち上げていますが,
中低域に影響を与えないよう,傾斜をきつくしているので,
250Hzあたりがその影響を受けて少し減衰しています.
ブースト量は4, 8, 12dBのようです.
その他の周波数のイコライザは,
3, 6, 10dBの変化があります.
16kHzのみは変化量が大きくなっているようです.
ライン出力で測定しました.
Heavyは55Hzと高域をブーストしたドンシャリタイプの特性,
Popsはヴォーカル(中域)を強調した特性,
Jazzは低域と超高域を強調した特性,
Heavyは低域,中域,超高域を強調した特性になっています.
特性の山と谷の位置を見てみると,
イコライザをマニュアルで設定しても同じ特性にすることができそうです.
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Ayumi Nakabayashi
平成24年1月7日