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A.3 テブナンの定理,ノートンの定理

A.3.1 テブナンの定理

電源と抵抗からなる2端子の回路があるとき、 その回路は、1つの電圧源と1つの抵抗からなる等価な回路で置き換えることができます。 電圧源の電圧は、2つの端子を開放したときの電圧で、 抵抗は、回路内の電圧源を短絡し、電流源を開放して測定した2端子間の抵抗になります(図A.6)。
図 A.6: テブナンの定理
\begin{figure}\input{figs/thevenin}
\end{figure}

たとえば、電圧源と抵抗からなる図A.7の回路に、 任意の負荷を接続した場合のa-b間の電圧を知りたいとします。

図 A.7: 電圧源と抵抗からなる回路と負荷抵抗
\begin{figure}\input{figs/thevenin2}
\end{figure}

開放電圧 Vo は、

Vo = V$\displaystyle {\frac{{R_2}}{{R_1+R_2}}}$ = 6$\displaystyle {\frac{{8}}{{4+8}}}$ = 4 [V]

となります。 電圧源を短絡したa-b間の抵抗 Ri は、

Ri = R1//R2 = 4//8 = $\displaystyle {\frac{{4 \cdot 8}}{{4 + 8}}}$ = 2.667 [Ω]

となります。 したがって、この回路は図A.8と等価であり、 任意の抵抗をa-b間に接続した場合のa-b間の電圧は、

VL = Vo$\displaystyle {\frac{{R_L}}{{R_i + R_L}}}$ = 4$\displaystyle {\frac{{R_L}}{{2.667 + R_L}}}$

で求められることになります。
図 A.8: テブナンの定理による等価回路
\begin{figure}\input{figs/thevenin3}
\end{figure}

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平成18年3月22日