5 ロードライン

オリジナルの初段のロードラインを図5に示します.

図 5: ハイゲインPK分割位相反転初段のロードライン
\includegraphics{figs/higpk_ll1.ps}
点線は等価回路により求めたロードラインです. 実質的な負荷抵抗が非常に大きくなるので, プレート電流をもう少し絞っても低歪みを維持できるでしょう.

オリジナルの位相反転段のロードラインを図6に示します.

図 6: ハイゲインPK分割位相反転段のロードライン
\includegraphics{figs/higpk_ll2.ps}
青い線がV2のロードライン, 緑色の線がカソードの電圧, オレンジ色の線が対グラウンドのプレート電圧です. 最大出力電圧をさらに増やすためには, バイアスを深くし,プレート電流を下げる必要があります. ご覧のようにプレート側とカソード側でロードラインの傾きが違うことがわかります. 2.6 Vp-p の入力に対して, プレート側は,

240.1 - 175.2 = 64.9 [Vp-p]

カソード側は,

137.8 - 67.4 = 70.4 [Vp-p]

の出力が得られます.

ACバランス後の位相反転段のロードラインを図7に示します.

図 7: ACバランス後のハイゲインPK分割位相反転段のロードライン
\includegraphics{figs/higpk_ll4.ps}
2.6 Vp-p の入力に対して, プレート側は,

242.7 - 172.6 = 70.1 [Vp-p]

カソード側は,

137.7 - 67.6 = 70.1 [Vp-p]

の出力が得られ,バランスしていることがわかります.

ayumi
2015-10-25