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1.1 二極管の静特性

二極管には,電極がプレートとカソードの2つしかありませんから, これらの間にかかる電圧と電流の関係は (ヒーター,フィラメントの電圧を一定とすれば)一意に定まります. 図1.1の回路でプレート電圧 Ep とプレート電流 Ip を測定し, グラフで表したものが,二極管のEp-Ip 特性曲線(プレート特性)です.

図 1.1: 二極管のプレート特性の測定回路
\begin{figure}\input{figs/diode}
\end{figure}
1.2に,5AR4Ep-Ip 特性曲線を示します.
図 1.2: 5AR4のプレート特性
\includegraphics{figs/5AR4_plate.ps}

理論的には,プレート電圧 Ep とプレート電流 Ip の間には, 次のような関係があります.

Ip = GEp3/2 (1.1)
G は,電極の構造によって決まるパービアンス(perveance)と呼ばれる定数で, 電流の流れやすさを示しています. この値が大きいほど,整流時の電圧降下が少なく,能率がよくなります.


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Ayumi Nakabayashi
平成19年6月28日