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1.5 トランスのSPICEモデル(プッシュプル用)

プッシュプル用のOPTは,3つのインダクタとそれらの結合係数により表します. プッシュプル用のトランスをシミュレートする回路の例を, 図1.14に示します.
図 1.14: SPICEによるトランスのシミュレート(プッシュプル用)
\begin{figure}\input{figs/optpp_spice}
\end{figure}

一次側の浮遊容量は,総浮遊容量の半分ずつを各一次巻線に付加します. 鉄損は,測定された値の2倍ずつを各一次巻線に付加します. インダクタンス,結合係数に関しては,シングルの場合と同様に扱います.

1.3.6節のパラメータを用いて作成したトランスのサブ回路は, 次のようになります.

1.5.0.0.1 F2021.inc

    1 *
    2 *   TAMURA OPT F2021
    3 *
    4 .SUBCKT F2021 P1 B1 B2 P2 S8 S0
    5 * 1次インダクタンス(p-p 5kohm 150H)
    6 L11 P1 12 30.92H
    7 L12 13 P2 30.92H
    8 * 1次巻線抵抗
    9 R11 12 B1 64.7
   10 R12 B2 13 73.5
   11 * 1次巻線浮遊容量
   12 C11 P1 B1 1126p
   13 C12 P2 B2 1126p
   14 * 鉄損
   15 RI1 P1 12 158.4k
   16 RI2 P2 13 158.4k
   17 * 2次インダクタンス(8ohm)
   18 L2 S8 16 0.208279
   19 * 2次巻線抵抗
   20 R13 S0 16 0.25
   21 * 結合係数
   22 K1 L11 L2  0.9999714
   23 K2 L12 L2  0.9999714
   24 K3 L11 L12 0.99994
   25 .ENDS

ayumi
2016-03-07